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松鶴 秀夫; 木村 英雄
3rd Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research; Global Environment and Nuclear Energy, 13 Pages, 1991/00
高レベル放射性廃棄物の深地層処分の安全評価手法について、(1)安全評価の流れ、(2)安全評価手法の構成、(3)各構成要素(シナリオ、モデル、データベース等)の概要、(4)原研で開発を進めている決定論的安全評価手法の概要などについて報告すると共に、安全評価手法に係る重要な論点であるモデルの実証について、地層中核種移行モデルを例に原研における最近の研究成果を紹介する。
天野 光; 松永 武; 上野 隆; 柳瀬 信之; 小林 義威
3rd Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research; Global Environment and Nuclear Energy, 4 Pages, 1991/00
環境中放射性核種移行に関し、将来にわたっても必要な研究として、放射性核種の環境媒体中での物理形・化学形同定及び物理形・化学形の違いによる移行挙動の違い評価また移行の絶対量評価が挙げられる。こうした研究の例として、実環境におけるトリチウムガス(HT)のトリチウム水(HTO)への転換、HTとHTOでの植物による取り込みの違い、また河川によるCs移行に関して行った研究を紹介する。トリチウムの主要な化学形としてHTとHTOがあるが、HTは環境中で主に土壌中バクテリア等の作用でHTOに転換される。カナダでHTガスの野外放出実験が行われ、これに参加し土壌によるHTOへの転換と沈着について評価した。またHTO移行については東海村の原子力施設周辺環境において測定評価した。Csはフォールアウト核種として環境中に蓄積しており、長く地表面に留まるが、河川により流出する。久慈川でその移行の特質及び移行の絶対量評価を行った。
本間 俊充; 外川 織彦
3rd Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research; Global Environment and Nuclear Energy, 5 Pages, 1991/00
リスクの観点から潜在的影響の大きい原子炉の事故時の公衆に対する放射線影響を評価する計算コードシステムOSCAARの開発状況について報告する。OSCAARは大気中に放出された放射性物質の環境中移行を解析し、線量算定及び健康影響の予測を行ういくつかのモデルから構成されている。また、移行係数、線量換算係数、人口動態等の重要な入力パラメータ及び基礎データを提供するために、OSCAARとは独立のコード及びデータベースがOSCAARを支援している。本報告では、コードシステムの構成、主要モデルの概要の他に、現在進めている各モデルの実証研究及びコードの品質保証に関する研究についても言及する。
熊田 政弘; T.T.Vandergraaf*
Proc. of the 3rd Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research; Global Environment and Nuclear Energy, p.414 - 419, 1991/00
深地層条件下における放射性核種の移行挙動を調べるため、原研とAECLは地下研究施設(URL)の地下240mレベルに新しい実験システムを開発した。URLの地下240mレベルの実験室に嫌気性グローブボックスを設置し、グローブボックス内で亀裂帯から採取した花崗岩質岩石試料と地下水を用いて、テクネチウム及びヨウ素についての拡散実験とカラム実験を実施した。ヨウ素のカラム実験では、注入したIのほとんど100%が流出したが、テクネチウムでは注入したTcの大部分がカラム内に強く吸着された。
J.Ahn*; 中山 真一
Proc. of the 3rd Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research; Global Environment and Nuclear Energy, 10 Pages, 1991/00
Npが鉄や溶存酸素(DO)との酸化還元反応を伴いながら、オーバーパックと緩衝材(ベントナイト)とから構成される人工バリア中を拡散する現象を解析した。地下水のpHが9のように高いと、DOはFeと素早く反応し消費されるため、固化体表面にまで到達しない。従って、固化体から放出されるNpは、溶解度が低く吸着力の高いNp(IV)である。一方、地下水のpHが6.5のように低いと、DOは固化体表面にまで達し、固化体周辺を酸化性雰囲気にするため、固化体から放出されるNpは、吸着力が小さく、溶解度が高いNp(V)である。DOの存在を無視し、Np(IV)が固化体から放出されると仮定すると、工学バリアからのNpの放出について非常に楽観的評価につながる可能性がある。